【フリーランス vs. 従業員・アルバイト】違いを徹底解説!ハンター×ハンターに学ぶ自己研鑽とプロの働き方

フリーランス vs. 従業員

トータル山本

どーもー。トータル山本です。
今回は「フリーランスと従業員(あるいはアルバイト)との違い」について、私の経験や考え方を交えながらお話ししたいと思います。
フリーランスを目指すクリエイターの方や、既にフリーランスとして活動されている方にも何か参考になれば幸いです。

はじめに:フリーランスと従業員の違いはどこにあるのか

フリーランスと従業員の間には、さまざまな違いがあります。
代表的なところでは、雇用関係の有無や、仕事の進め方・責任の所在、報酬体系などが挙げられるでしょう。
しかし表面的な違いだけでなく、根本的なマインドセットや姿勢にも大きな差があります。

私がフリーランスとして活動しているクリエイターの方々とお話をする中でよく感じるのは、「スキルを身につける姿勢」の違いです。
従業員やアルバイトの場合、会社側が業務に必要な研修や勉強会を用意してくれるケースが多く、「仕事は教えてもらうもの」という感覚が当たり前になりがちです。
一方で、フリーランスの場合は「仕事を獲得するまでに自ら学び、準備しておくこと」が求められます。
ここが大きな分かれ目となり、同じクリエイターでもスキルの伸び方や実績の積み方に差が生まれていくのです。

フリーランスには自己研鑽が必須

1. 仕事は教わるものではなく、自ら習得するもの

フリーランスにとって最大の特徴は、やはり「雇用主がいない」ことでしょう。
例えば企業に就職した場合、新入社員として入社すると、企業側が研修期間を用意してくれることが多いです。
何をどのように学べばいいかがある程度示され、先輩社員が指導してくれる環境があります。
それに対してフリーランスは、最初から最後まで自分自身の責任で業務を遂行しなければなりません
頼れる上司も先輩もいないため、日々の仕事に必要なことは自ら学び、自分で試行錯誤して習得していく必要があります。

私が出会った幾人かのクリエイターの中には、フリーランスとしての働き方をしているにもかかわらず、「アルバイト感覚」の人がいました。
どういうことかというと、彼らの中には「仕事は誰かが教えてくれるもの」「やり方を丁寧にレクチャーしてもらうのが当然」という意識があるように感じられたのです。

完全に勘違いしてます。


もちろんクライアントとのやり取りの中で指示を受けることはあるでしょう。
しかし基本的には、クライアントは「こういう成果が欲しい」とオーダーするだけで、そのために必要な技術や知識を一から教えてくれるわけではありません。

フリーランスは「仕事をするまでに」自分で学んでおくのが当たり前です。
そして、その学んだスキルを武器にクライアントと対等にやり取りをし、自らの専門性を発揮して成果を出すことが求められます。
もし自分ができない分野の仕事を受注したい場合は、誰かに「教えてもらう」のを待つのではなく、さまざまな書籍やオンライン講座で学んだり、勉強会に参加したりして習得する。
あるいは既にそのスキルを身につけている仲間に協力を仰ぐこともあるでしょうが、それはあくまで「対等な協力関係」としてのお願いであり、「未熟だから教えてください」というスタンスとはまるで違うのです。

2. フリーランスに求められるスキルセット

フリーランスには、専門的なクリエイティブスキルだけでなく、営業力やコミュニケーション力も欠かせません。
特に最初は実績が少ないので、自分で新規案件を探して営業をかけたり、人脈を広げたりして仕事を取ってくる必要があります。
仕事を軌道に乗せるためには、単純にデザイン力やプログラミングスキルだけを伸ばすのではなく、契約書の書き方や見積もりの出し方、スケジュール管理、さらにお金の管理・税金の知識など、幅広い業務をこなす必要があるのです。

アルバイト感覚で「作業だけしていればいい」という考え方を持っていると、そもそもフリーランスとしてやっていけません。
なぜならフリーランスは、自分で案件を獲得し、必要な環境整備を行い、問題が起これば自分で解決しなければいけないからです。
稼働時間の管理もしなければならず、すべてが自分の責任に帰結します。
この「すべての責任が自分にある」という意識が足りないまま活動してしまうと、仕事がうまく回らなくなるのは目に見えています。

これは、スキルというより、生き方そのものです。

つまり、フリーランスという職業は、生き方が評価されるのです。

以前、仕事をお願いしていたフリーランスの方で、時間ギリギリで行動するタイプの人がいました。

結局、早朝の仕事の時に寝過ごして20分の遅刻。

現場に行っても初歩的な質問だらけ。

彼は、そういう生き方の人生を選んでいるのです。

当然、その日以来仕事のお付き合いはやめました。
こちらの精神がもちませんから。。。

ハンター×ハンターに見るフリーランスの理想的な形

私がフリーランスの働き方を説明する際に、よく引き合いに出すのが人気漫画・アニメである『ハンターハンター』です。
『ハンター×ハンター』の物語では、ある目的(プロジェクト)に向かって必要な能力を持った仲間が集まり、それぞれが自分の得意分野を活かして協力し合います。
どのキャラクターも独自の特殊能力を持っていて、その能力を最大限発揮しながら物語を進めていきます。

フリーランスのビジネスの基本スタイルもこれとよく似ています。
ひとつの案件(プロジェクト)を成功させるために、デザイナー・プログラマー・ディレクター・コピーライターなど、その案件に必要なスキルを持った人たちが集まり、チームを組みます。
そして、依頼主(クライアント)の求める成果に向かって、それぞれがベストを尽くす。
もし誰かが途中で「実はよくわかりません」「教えてもらわないとできません」と言い出したら、どうなるでしょうか。
プロジェクトは滞り、他のメンバーに迷惑がかかってしまうだけではなく、「じゃあ最初から他の人を呼んでくればよかったのに」と思われてしまう可能性もあります。

ましてや遅刻などするような人物では話にならないのです。

『ハンター×ハンター』のキャラクターたちは、お互いが高いスキルを持っているからこそ協力し合い、目的を達成できます。
フリーランスも同じで、それぞれが「プロとしての自覚」を持ち、自分の強みや専門領域においてしっかりとした力を発揮する必要があるのです。
たとえ足りない部分があったとしても、それを自力で補おうとする努力や仲間との連携(コラボレーション)を図る姿勢が求められます。
「すみませんが教えてもらえませんか」とただ受け身でいるのではなく、「ここを解決するために一緒に知恵を出し合いましょう」という、対等な関係である必要があるのです。

従業員とフリーランスの雇用形態の違い

1. 企業が新卒を採用する理由

一方で、企業には「フレッシュな新卒を採用して育てる」というカルチャーがあります。
これは日本企業の特徴でもありますが、会社には「将来を見据えて良い人材を確保し、教育し、会社の戦力として育てていく」風土が根付いているからです。
これは会社と従業員の「雇用関係」があるからこそ成り立つものであり、経営者側は給与や福利厚生を保証し、従業員側は会社のために労働力を提供します。

新卒採用は、まだ右も左もわからない学生が社会に出て働く「第一歩」をサポートする仕組みでもあります。
実際、企業の研修制度やOJT(On the Job Training)はよく整備されていて、社員教育に力を入れている会社もたくさんあります。
逆に言えば、企業が何らかの形で「投資」をしてくれるために、スキルがない段階からでも採用されるチャンスがあるのです。

フリーランスの場合はこの仕組みがありません。
自分の将来に対して企業が投資してくれるわけではなく、自分で自己投資をし続けなければ生き残れません。
新しい技術を身につけるために書籍を買う、オンライン講座に参加する、セミナーや勉強会で人脈を広げる……こうした行動はすべて自分の意思と自己資金を使って行う必要があります。
それを怠ると、あっという間にスキルが陳腐化してしまい、競争が厳しいフリーランスの世界では仕事を取りづらくなってしまいます。

甘ったれた気持ちは捨てて、自分の力で学んでいく姿勢を身に着けて下さい

2. 企業が払う見えないコスト

会社員やアルバイトの方から「給与が安い」「もっと給料を上げてほしい」という声が聞こえてくるのは珍しいことではありません。
しかし、会社が従業員を雇用する際には、想像以上のコストがかかっています。
社会保険料の半額負担、教育研修の費用、福利厚生、オフィス維持費、設備投資など、従業員の給与以外にも多大な出費があります。

また、採用活動にもコストがかかります。
新卒採用では就活イベントやインターンシップ、説明会など、さまざまな場面で企業がお金をかけているのです。
さらに、新卒社員が戦力として活躍できるまでには時間がかかるため、その間に指導する先輩社員の工数や、研修のための費用が発生します。
こうしたコストを企業が負担しているからこそ、従業員はまだ十分なスキルがなくても給与をもらいながら働き、仕事を教えてもらうことができます。

フリーランスにはこれがありません
先ほども述べたように、自分自身に投資をしなければ、スキルアップもキャリアアップも望めません。
さらに、体調を崩して休業すれば収入はゼロになり、仕事道具(パソコンやソフトウェアなど)も自腹で購入しなければなりません。
経費として計上できる部分もありますが、基本的には自分でコストを負担することには変わりありません。

多様な働き方がある中で考えるべきこと

昨今は働き方改革や副業解禁の動きもあり、フリーランスや個人事業主、あるいはパラレルワークという形で複数の仕事を掛け持ちする人も増えています。
企業に勤めながら副業としてクリエイティブな仕事を受注する人もいれば、フリーランスと企業勤務を同時並行で行う「ハイブリッド型」の人も見かけるようになりました。
こうした多様化の背景には、インターネット環境の整備やリモートワークの普及、オンラインツールの充実などが大きく影響しています。

しかしどんな働き方を選ぶにしても、大切なのは自分のスキルや経験をどのように磨いていくか、という姿勢です。
アルバイトや従業員として働きながらスキルを積む道もあれば、最初からフリーランスとして活躍する道もあります。
どちらが正解というわけではありません。
ただ、自分が「アルバイト的な感覚」から抜け出せず、自ら学び行動する意欲がないままフリーランスを名乗った場合、思ったような成果が得られないどころか、信用も損なうリスクがあります

他にもあるフリーランスと従業員の具体的な違い

ここではさらにいくつか、フリーランスと従業員の違いを具体例として挙げてみましょう。

  1. 仕事の裁量と責任範囲
    • 従業員:ある程度与えられた役割や業務範囲の中で動き、最終的な責任は上司や会社が負う部分も多い。
    • フリーランス:仕事の範囲を自分で決められるが、トラブルがあった場合には自分が全面的に責任を負う
  2. 収入形態
    • 従業員:固定給があるため、業績が悪くても基本給は保証される(※ボーナスや昇給に影響する場合はある)。
    • フリーランス:成果報酬型が基本で、案件がなければ収入ゼロになる可能性もあるが、高い成果を出せば収入を大きく伸ばすことも可能。
  3. 安定性と自由度
    • 従業員:会社の経営に左右されるが、基本的には毎月一定の給与が支払われるため、生活は安定しやすい。
      休日や休暇なども制度として保証される。
    • フリーランス:休日も自由に設定できるが、いつ仕事が入るかわからないため、稼働時間が不規則になることも多い。
      病気や怪我、家庭の事情などで働けない期間は、当然ながら収入が途絶えるリスクがある。
  4. キャリアの作り方
    • 従業員:会社という組織の中で昇格や異動、部署変更などによってキャリアアップを図る。
      研修や資格取得支援など、会社の制度を利用できることもある。
    • フリーランス:自分の得意分野を極めるか、横に広げるかなど、キャリアの方向性は自由。
      しかし、そのためのリソースや学習コストはすべて自己負担となり、自助努力が必要。
  5. 信用の得方
    • 従業員:大企業や有名企業に所属しているだけで社会的信用を得やすいケースがある。
      会社の看板がそのまま信頼につながることも多い。
    • フリーランス:自分自身の実績やポートフォリオ、人脈、評価が直接信用につながる。
      名刺に書いてある会社名ではなく、自分の名前やブランドで勝負する必要がある。

私が感じた「アルバイト感覚」の危うさ

改めて強調したいのは、フリーランスの世界では「仕事を教えてもらう」のではなく、「仕事を受ける前に自分で学んでおく」ことが重要だという点です。
アルバイトや従業員としての経験が長い方ほど、どうしても最初は「仕事は会社が教えてくれる」ことに慣れているかもしれません。
しかし、それは企業や上司がいる環境だからこそ成り立つ仕組みであり、フリーランスには当てはまりません

とくにクリエイティブ業界は技術の移り変わりが非常に速く、数年前の常識が通用しなくなることも珍しくありません。
例えばWebデザインの領域では、デザインツールがPhotoshopからFigmaやXDにシフトしたり、プログラミング言語がアップデートされたり、SEOのアルゴリズムが変わったりといった変化が日常茶飯事です。
こうした変化に素早く対応し、最新の知識と技術を取り入れて案件に活かすのがフリーランスの戦い方です。

もし「教えてくれる人がいない」「勉強する時間がない」と言い訳していては、あっという間に時代に取り残されます。
そのため、フリーランスとして活動している方は、常に自己研鑽の時間を確保し、新しい情報をキャッチアップする姿勢を持ち続けることが求められます。

具体例:フリーランスとして学び続けるには

  1. 書籍やオンライン講座を活用する
    最近では、Udemyなどのオンライン講座や、スクール型の学習サービスが充実しています。
    手軽に最新の技術を学ぶことができるので、積極的に活用しましょう。
  2. イベントや勉強会、セミナーへの参加
    オフライン・オンライン問わず勉強会やコミュニティイベントが多数存在します。
    そこで情報を仕入れるだけでなく、人脈づくりや同業者との交流の機会にもなります。
  3. 仲間との情報共有
    同業のフリーランサーやクリエイターとグループを作り、定期的に情報共有するのも有効です。
    1人で学ぶよりも、複数人で問題を共有し解決策を模索するほうが効率的な場合もあります。
  4. 最新トレンドのリサーチ
    クリエイティブ業界に限らず、IT・デザイン・マーケティングなど幅広い分野のトレンド情報にアンテナを張っておきましょう。
    SNSやブログ、海外サイトなども貴重な情報源です。
  5. ポートフォリオや実績の更新
    新しいスキルを身につけたら、自分のポートフォリオやSNSアカウント、ホームページなどを更新してアピールしましょう。
    過去の実績に頼りきりではなく、常に最新の情報を発信することでクライアントからの信頼感が高まります。

まとめ:フリーランスでやっていくための心得

アルバイト感覚で「仕事を与えられ、教えてもらう」状態から抜け出せないままフリーランスを名乗っていても、現実は厳しいでしょう。
フリーランスはあくまでも「自己完結型」で動くビジネススタイルであり、プロジェクト単位で「プロ同士」が集まる世界です。
そこでは、自分が提供できる価値やスキルが何よりも大切であり、常にアップデートが求められます。

企業の雇用スタイルは、「将来を見据えて人材を採用し、教育する」という考え方が根底にあります。
そのため、企業に属する社員には、給与だけでなく教育や社会保険、福利厚生といった形で会社が大きく投資をしてくれます。
しかし、フリーランスではそれらが一切ありません。
逆に言えば、フリーランスは自分が努力すればするほどダイレクトに報酬アップやキャリアアップにつながる可能性を秘めていますし、自由度も高い魅力的な働き方です。

最後に

フリーランスとして働くか、企業に勤めるか。
それぞれにメリット・デメリットがあります。
重要なのは、自分に合った働き方を選び、その道でしっかりと成果を出せるように努力することです。

  • 会社勤めを選ぶ場合:
    会社という組織のリソースや教育体制を活用し、着実にスキルアップを目指す。
    将来的にフリーランスになる可能性を考えながら、その道の基礎を身につけるのもアリでしょう。
    今では幻となった安定を最優先し、社畜として言われたことだけをやって責任は一切取りたくないという人にも向いています。
    (こんな輩は会社でもお断りだろうが。)
  • フリーランスを選ぶ場合:
    自分にしかない強みを伸ばし、自己投資を惜しまない。
    プロジェクトごとに最高のパフォーマンスを発揮して信頼を積み上げる。
    クライアントとの関係は対等であり、あなたが「どう価値を提供できるか」がすべてです。

どちらの働き方であっても、自分のスキルや知識を磨き続ける姿勢こそが、長期的に見て大きな成果や成長につながるはずです。

私自身、デジタルクリエイターズネットワークを通じてさまざまなフリーランサーの方と触れ合ってきました。
成功している方に共通しているのは、やはり「自ら学び、自ら動く」姿勢です。
アルバイト感覚では通用しない、厳しくも自由な世界ですが、そのぶんやりがいや可能性も大きいと感じています。

皆さんもぜひ、フリーランスと従業員の違いを改めて理解し、自分にとって最適な働き方を選んでみてください。
フリーランスを目指すならば、「仕事は教えてもらうものではなく、自分で習得していくもの」というマインドセットをしっかり持ち、自己研鑽を怠らないようにすることが大切です。

もし「自分にはまだスキルが足りない」と感じるならば、まずは企業で経験を積んだり、同業者とのネットワークを作りながら勉強する期間を設けるのも良いでしょう。
自分のペースで着実にスキルと実績を積み上げてこそ、フリーランスとしての活動が実りあるものになるはずです。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
トータル山本でした。
また次回のブログ記事でお会いしましょう。

トータル山本

文字数の目安:本記事は約5000文字を超える分量で執筆しております。
読了お疲れさまでした。
もしご感想や質問などありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。
フリーランスの働き方やクリエイターのキャリアアップについて、これからも有益な情報を発信していきたいと思います。

今回の記事は、フリーランスとしてはめっちゃ当たり前のことなんですが、どうも理解していないフリーランスが多いような気がしてなりません。

私の周りだけなのかとも思いましたが、経営者仲間に聞くと同様のことを言っていたので、コロナ禍以降なんちゃってフリーランスが増えたんだなということで、フリーランスの地位向上のためにも、当たり前のことを書かせていただきました。