フリーランサーが直面する身近なテイカーとの上手な?付き合い方
フリーランスにはテイカーが寄って来る
ようやく関東甲信梅雨明けの模様。
湿度さえ下がってくれればと願っているトータル山本です。
皆様、お疲れ様です。
今回は、フリーランスあるあるで、5本の指に入るであろうテイカーとの付き合い方について、私の場合のお話をします。
私の場合は少々過激かもしれないので、実行の際は自己責任でお願いします。。。
身近な友人や親族がテイカーになりやすい現実
フリーランサーは自宅で仕事をすることが多く、そのため友人や親族から「いつでも自由に時間が取れる」と誤解されがちだ。
このような誤解から、気軽にお願い事をされることが多く、これは一種のテイカーと言える。
特に身近な友人や親族などがテイカーであることも多いのが現実では無いだろうか。
ここでは、身近なテイカーへの対処法について詳しく説明する。
【余談】ギブアンドテイクの3タイプ
アダム・グラントが提唱した「ギヴ・アンド・テイク」は、ビジネスや人間関係における成功の鍵を探る理論である。
この理論は、人々の行動パターンを3つのタイプに分類し、それぞれの特徴と成功への影響を分析している。
ちなみに、その本が↓こちら
全米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授でもあり、
気鋭の組織心理学者が教えるビジネスの成功の秘訣。
「ギバー(人に惜しみなく与える人)」
「テイカー(真っ先に自分の利益を優先させる人)」
「マッチャー(損得のバランスを考える人)」
もっとも成功するのは誰だろう。
他人に優しくしていたら、厳しい競争を勝ち抜けない――?それは大きな誤解だ。
これからは、他者志向の思いやりの発想とコミュニケーションが、あなたの仕事に大きな成功をもたらす。
引用:Amazon
行動パターンの3タイプ
- ギバー (Giver):
- 他者に惜しみなく与える人である。
- 相手の利益を優先し、受け取る以上に与えようとする。
- 長期的な関係構築を重視し、他者の成功を支援する。
- テイカー (Taker):
- 自分の利益を最優先する人である。
- 常に与えるより多くを受け取ろうとする。
- 短期的な利益を追求し、他者の犠牲を厭わない。
- マッチャー (Matcher):
- 与えることと受け取ることのバランスを取ろうとする人である。
- 公平性を重視し、互恵的な関係を築こうとする。
- 「ギブ・アンド・テイク」の原則に基づき行動する。
ビジネス的成功との関連性
グラントの研究によると、ギバーは短期的には損をすることが多いものの、長期的には最も成功する傾向がある。
特に、戦略的に与えることができるギバーは、他者からの信頼と協力を得て、驚異的な成果を上げることが多い。
一方で、自己犠牲的なギバーは、テイカーに搾取されるだけ搾取され、骨までしゃぶり尽くされて燃え尽き症候群に陥るリスクが高い。
テイカーは短期的には成功することがあるものの、長期的には他者からの信頼を失い、孤立する傾向がある。
次から次に、自己犠牲的ギバーを探し続ける一種の才能のある無しが、成否を分ける。
いずれにしろ、友好的な人間関係は築きづらいと言える。
マッチャーは安定した成果を上げるものの、ギバーや悪どいテイカーほどの成功には至らないことが多い。
大多数がこのマッチャーらしい。
理論の実用性
「ギヴ・アンド・テイク」は、リーダーシップ、営業、交渉、事業の立ち上げ、昇進など、さまざまなビジネスシーンで役立つ考え方である。グラントは、他者志向の思いやりとコミュニケーションが、個人の成功だけでなく、組織全体の成功にも寄与することを強調している。
この理論は、単なる自己利益の追求ではなく、他者への貢献が長期的な成功をもたらすという新しい視点を提供している。
以上を踏まえて、ここから本題。
フリーランサーはとにかく忙しい
フリーランサーの仕事は自由度が高い反面、実際には非常に多忙である。
案件の獲得から納品、顧客対応、さらに自分のスキルアップのための勉強や自己研鑽など、多岐にわたる業務をこなさなければならない。
以下に、フリーランサーがどれほど忙しいかの具体例を挙げる。
- 案件の管理
- 同時に複数のプロジェクトを進行させることが一般的であり、それぞれの案件の進捗管理やクライアントとのコミュニケーションが必要である。
- スキルアップと自己研鑽
- 仕事がない時でも、新しい技術を学んだり、業界の最新情報をキャッチアップしたりする時間が必要である。
これも重要な仕事の一環である。
- 仕事がない時でも、新しい技術を学んだり、業界の最新情報をキャッチアップしたりする時間が必要である。
- マーケティングと営業
- 継続的に新しいクライアントを獲得するためのマーケティング活動や営業も欠かせない。
ブログを書いたり、ソーシャルメディアを活用したりして自分をアピールする必要がある。
- 継続的に新しいクライアントを獲得するためのマーケティング活動や営業も欠かせない。
- 経理と事務作業
- 自分自身で経理や事務作業を行うことも多く、これには時間と労力がかかる。
フリーランサーになったからには、意図的に休息を作らない限りは、すべての時間が仕事だと私は思う。
その辺のことが、時給や日給で働いている単なる労働者には理解し難いところではないのかと思われる。
もちろんフリーランサーに限らず、責任ある仕事をしているビジネスパーソンはすべて同じだろう。
17時を過ぎたから仕事はおしまいで、土日も遊んでばかりで自己研鑽は一切していないと言うのは、単なる時間労働者の思考だろう。
身近なテイカーの特徴
- 突然の訪問や電話
- 突然の訪問や電話をしてくることがある。
これにより、仕事の進行が妨げられることが多い。
フリーランサーは9時5時で働いているわけでは無いので、常に仕事中の可能性がある。
土日ならまだわからなくもないが、平日の9時5時に電話をして来るのは、誰かが亡くなった時くらいにしてもらいたい。
- 突然の訪問や電話をしてくることがある。
- 気軽なお願い事
- 「ちょっとこれ手伝ってくれない?」という気軽なお願い事が頻繁にある。
例えば、送り迎えや買い物の代行などが挙げられる。
- 「ちょっとこれ手伝ってくれない?」という気軽なお願い事が頻繁にある。
- 仕事の価値を軽視
- フリーランスの仕事を「本当の仕事」として認識せず、気楽にお願い事をしてくることがある。
特に時間労働や肉体労働をしている人に多い。
「汗水垂らして働くのが仕事だ」という価値観だ。
私はもともと建設業界にいたので、この価値観がわからなくもない。
「座って、寒くも暑くもない室内で仕事をしているなんて、遊んでいるようなもの」と思えるのだ。
- フリーランスの仕事を「本当の仕事」として認識せず、気楽にお願い事をしてくることがある。
- 代わりにできる人がいるのに
- 自分以外にも手伝える人がいるにもかかわらず、フリーランサーに頼むことがある。
これは、「自宅にいるから暇だろう」という誤った認識に基づいている。
これも上記3と同じ理由だ。
- 自分以外にも手伝える人がいるにもかかわらず、フリーランサーに頼むことがある。
私や友人の実例
後輩からの買い物のお願い
この後輩くんは大変人当たりも感じもよく、人に好かれているいわゆる人気もの。
そんな彼だが、クレジットカードを持っていないため、Amazonでの買い物が少々不便なようだ。
そこで!自宅事務所で仕事をしている私に白羽の矢がたつ。
「ネットで仕事をしていて、大体自宅にいる私なら、買い物なんて簡単だろうし、なんならポイントも貯まるんだからWin -Winだ」
と言う考えのようだ。
確かに、一見私には何のデメリットもなく、ポイントがゲットできるといういいことずくめの提案に見えるかもしれない。
彼にはだが。。。
実際のAmazonで買い物をする私のコストとリスクは以下の通り。
- どの商品を買うのかを確認する作業
5分程度はかかるか。 - 購入
これは簡単 - 商品の受け取り
置き配があるのでだいぶいいが、常に自宅にいるわけでは無いので受け取るのはちょっと面倒
また、置き配の場合誤配がある事もあり、こうなると最悪。一度経験あり。 - 商品の受け渡しと決済
受け取りに来てもらうときに、自宅にいないといけない。
来てもらった時にアナログな現金決済。
決済して「じゃあ」ってわけにはいかないので30分は時間がつぶれる。
また、経理の処理も無駄に増える。 - 商品が気に入らない、サイズ違いなどのリスク
返品や返金処理が発生したら、ほんと面倒。
実務も経理も面倒だ。 - 詐欺商品だった
Amazonでも怪しい商品は多数ある。
詐欺られた時の責任は誰が取るのか?もちろんこちらではないが、彼も嫌な気持ちになるだろう。
犯人を追及していく労力などは、全く生産的ではなく、私にとってはただの時間の無駄。
これらの手間とリスクを考えると、現在の私程度でも1回の取引で10,000円はもらわないと割に合わない。
しかし、後輩くんは「Amazonポイント」で済まそうと考えている。
実に100倍以上のコスト認識のずれが生じている。
特に残念なのは、彼には一緒に暮らしているパートナーがいるので、彼女に頼むのが本来の筋といえる。
私に頼むのは、利用した際のコストがパートナーよりも私の方が低いという事なのだろう。
相当安く見積もられている。
これがテイカーの思考だ。
親族からの送迎依頼
同じ市内に住む親族から、病院の送迎を頼まれたことがある。
しょっちゅうではなく、大きな手術をする予定の絡みでの送迎依頼だった。
親族宅から病院までは、車で30分程度。
私の家から送迎すると、往復で1時間30分はかかる距離だ。
依頼の内容は「送迎」だ。
みなさんご存知の通り、今の日本にはタクシーがある。
実際の仕事で見積もりを出す際、私の報酬はどんなに簡単な仕事でも最低1万円/時間だ。
1.5時間で15,000円になる。
タクシーの方が圧倒的にコスパがいいのだが、この親族には私の価値が全くわかっていないのでこう言う発想になったのだろう。
まー、私から請求されるとも思っていないし、私もするつもりはないが。
さらにこの親族は、私は家にいるのだからいつでも都合がつくのだろうと思っているらっしく、送迎の日時を1カ月前決めていた。
あらかじめ予定しておけば都合がつけられるだろうという心遣いかもしれない。
しかし、フリーランサーはいつ仕事が入るかわからない。
案の定、後日送迎予定の日に仕事が入った。
この仕事は1日で15万円の案件だった。
先に言った15,000円の損失どころではない。
この仕事を断って、タクシーでもできることを私が行う理由は全くない。
この親族にはキッパリ断り、さらに今後のためにもフリーランサーの働き方について解説しておいた。
最近では、私の叔父が亡くなり、葬儀に出たかったが仕事の予定が前から入っていたため、お通夜のみに行ったことがある。
こっちの都合で仕事をキャンセルするようなことがあれば、二度と仕事はもらえないと思った方がいい。
私の代わりも、あなたの代わりもいくらでもいるのだ。
仕事をキャンセルするのは、自分が死んだときぐらいだ。
これをこの親族には伝えた。
身近なテイカーへの対処法
以下は私じゃなくてもできることや、お金を出せばいくらでも代替できることを、暇だと思って気楽に時間を奪ってくるテイカーへの対処法だ。
もちろん、私にしかできないことなどは喜んでやっていくが、テイカーとは自分の時間や懐が痛まないために、あなたの時間を奪っていく人々だ。
そういう人々には毅然とした対処をすることで、あなたの限られた、貴重な命の時間を守ることができる。
- 断る勇気を持つ
- 断る勇気を持つ。
上記に述べたようなテイカーからのの依頼は断る。
フリーランサーに、仕事以外の予定を入れる権限はない。これが現実だ。
それがいやなら、そもそも起業なんてしない方がいい。
- 断る勇気を持つ。
- 報酬の要求
- 時間をかけて手伝う場合、適切な報酬を要求することを伝える。
つまり仕事として請け負う。
これにより、お願い事の頻度が減り、依頼が正当なものになることが期待できる。
「この作業には時間がかかるので、仕事としてなら請け負う」と正直に伝えることが大切である。
確実にあなたを利用しようとするアホは減る。
- 時間をかけて手伝う場合、適切な報酬を要求することを伝える。
- コミュニケーションの強化
- 友人や親族に、自分の仕事の重要性や内容を理解してもらうためのコミュニケーションを強化する。
例えば、自分の仕事について説明し、その価値を共有することが有効である。
「フリーランスとして仕事をしているので、タダでは動けない」というメッセージを伝えることが大切である。
- 友人や親族に、自分の仕事の重要性や内容を理解してもらうためのコミュニケーションを強化する。
- 代わりの人を提案する
- 依頼された作業を他の人に任せることを提案する。
「私がやるといくらだから、代わりに◯◯さんにお願いしてみてはどうか?」と具体的に代わりの人を提案することで、自分への負担を軽減することができる。
- 依頼された作業を他の人に任せることを提案する。
身近なテイカーから学ぶこと
- テイカーの見分け方と自己分析ができる
- 身近なテイカーへの対処を通じて、テイカーの行動や思考を知ることができ、また、自分自身がどのように流されていくのかも認知可能になる。
上級のテイカーになると、本当に上手にこちらの反論をあらかじめ予測した上で、全てに代替案を出してくる強者もいる。
- 身近なテイカーへの対処を通じて、テイカーの行動や思考を知ることができ、また、自分自身がどのように流されていくのかも認知可能になる。
- 自己主張の重要性
- フリーランサーとしての自分の時間と価値を守るためには、自己主張が欠かせない。
「そんな暇は無いので断る」としっかりと主張することで、自分のペースを保つことができる。
そのこと認識させてくれる良き教師と思うといいだろう。
- フリーランサーとしての自分の時間と価値を守るためには、自己主張が欠かせない。
- 真の信頼関係の構築
- 友人や親族との信頼関係を築くためには、お互いの理解と協力が必要である。
あなたが今しているお願いは、単に「あなたの面倒なことを私に押し付けているんですよ」と教えてあげることで、彼ら自身に自らがテイカーになっていることを指摘してやる。
それで気まずくなる程度の関係なら、親族でも友人でもそれでおしまいにした方がいい。
テイカーからは一目散に逃げるのが鉄則だ。
親族や友人であるからこちらの不協を買っても指摘しているのだから、これは優しさの最たるものだろう。
- 友人や親族との信頼関係を築くためには、お互いの理解と協力が必要である。
結論
フリーランサーとしての仕事は自由度が高い反面、周囲からの誤解やテイカーによる負担が伴う。
しかし、適切な対処法を実践することで、仕事の質と効率を保ちつつ、良好な人間関係の取捨選択ができる。
身近な人間があなたに対してテイカーであるなら、そのことをハッキリと伝え、良好な人間関係にするか、はたまた縁を切るか、うだうだしてないで結論を今すぐ出すべきだろう。
一つ言えるのは、誰とでもなかよくしていく必要はないということだ。
相手が、あなたを大切に扱ってくれないテイカーなら、あなたの方からキッパリと縁を切るのがおすすめだ。
あなたが要望に応じてくれない、つまりあなたが言いなりにならない人物だとテイカーが認識すれば、自然に彼らの方から遠ざかっていくこともある。
あなたの貴重な時間は、あなたを大切に思ってくれる人のために使った方がいいだろう。